「ブルー・ゴールド」読破

真保裕一氏の著書「ブルー・ゴールド」を読み終えました。

驚いたのですが、私この本を2012年に取り寄せていました。もう5年前です。本を整理するまでずっとこの本の存在を忘れていたのですが、でも元々真保さんのファンだったので、楽しく読むことができました。

「ブルー・ゴールド」というのは、「水」という資源のことです。「ブルー」が水で、ゴールドが「お金」の意味ですので、まさに水という資源を巡る企業同士の腹の探り合いを描いたサスペンスです。経済に詳しくなく、その辺のことをあらすじとしてまとめるのが苦手なので割愛しますが、企業が水を巡って凌ぎを削るというのは非常に理解できることでした。普段はあまり意識していませんが、特に日本の水は質がよく、徹底的に浄化されているため飲み水として私たちは問題なく水道水を飲むことができる。また水は人々の生活の要でもあり、スーパーに行けば何種類ものブランド水が売られています。ですから、豊富な水源のある都市はそこに工場を誘致して豊かになることが可能だし、水をビジネスとして成功させれば巨万の富を得ることができるのです。

そして、水という資源をめぐり、人々がバトルを繰り広げる。その有様を見ていると、ここで起こっていることは現実にあったのではないか?と思います。企業が大きなビジネスを動かすときには、必ずしも正攻法で行くとは限らない。そこには様々な思惑が絡み合い、この物語では、ある会社の経営者をビジネスで落としいれようと画策する謎の勢力が描かれています。きっと水源の利権を奪い合うのは、政治的な要素が大きい。そういう意味で、ビジネスと政治は全く同じものだな、とも思いました。とても読み応えがあり、私みたいに経済に未熟な人間でも読むことができました。

さて、次に私が選んだのは、笹本稜平氏の著書「漏洩」です。これは以前にも読んだことがあった「素行調査官」シリーズで、早速少しずつ読み始めています。誰が何のために機密漏えいをしたのか!?その真相に迫っていく過程がまた興味深く、今晩も楽しんで読んでいこうと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください