「夜を急ぐ者よ」読破

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佐々木譲氏の著書「夜を急ぐ者よ」を読破しました。

佐々木氏といえば、私はどうしても北海道警シリーズを思い浮かべるし、だからこそ北海道を舞台にした作品のほうがピンときます。しかし、このお話は東京から始まり、沖縄で本格的なストーリーが展開されます。かつて過激派と共闘していた男、原口泰三は、服役した後、シャバで非合法組織に狙われ、東京から沖縄に逃げます。そこで偶然泊まったホテルの女主人が、かつての自分の恋人だった・・・とこういう話です。裏社会の人間から完全に逃れるためには偽造パスポートか何かで高飛びするしかない。しかし、早々に沖縄に逃げ込んだことが相手にバレていた彼にとって、空路も海路も使えない。さて、一体どのようにして高飛びするのでしょうか?ここで彼は、女主人を通じて様々な人と出会い、何とか台湾に逃れる手はずを整えましたが、最後は銃撃戦により死亡します。

結構スピード感のある小説で、最近の私にしては、あっという間に読んでしまいました。展開を予想しながら読んでいて、その予想を必ず裏切ってくるあたり、流石は佐々木氏だと思いました。面白かったことは面白かった。けど、最後の幕切れがあっけなかったなぁ・・・最後はその女主人と一緒に高飛びしちゃう、というのが、予想通りだとしても、納得のいく結末でした。けどそうはならなかった。ハッピーエンドじゃないことが気に食わないのではなく、物語の終わり方として、早々に、無理やり刀を振り下ろして物語を終わらせたような、プッツンというラストがちょっと気に食わなかったんです。だから、申し訳ないけど、完成度の高い作品とは言えないのではないかと思いました。

20160929_174557さて、次に読もうとしているのは、安東能明氏の著書「第II捜査官」です。佐々木氏の著書では警察小説から離れてしまいましたが、次は私がいつも読むタイプの警察小説です。警察小説であれば、私はそんなに期待はずれのものはないと思っています。純粋に、警察小説が好きなんです。ですから、この本も楽しめるのではないかと思います。早速今晩から読みます!

「雪虫」読破

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堂場瞬一氏の著書「雪虫」を読み終えました。

この物語は、ある殺人事件の被害者が、実はかつてカルト集団の教祖だった女性だった、というところから始まります。最初はめぼしい被疑者は一切現れなかったのですが、やがてそのカルト集団の幹部だった人物が殺されたことで、元教団関係の事件の可能性が濃厚になりました。そして、その線をいち早く追いかけていたのが、主人公の鳴沢了です。鳴沢の父が捜査本部のある警察署の署長で、祖父は元捜査一課の敏腕刑事だったという、生粋の警察家系に生まれた主人公は、家庭の様々な事情から特に父親に対して嫌悪感を強く抱いており、そのことが人生に大きな影を落としています。しかも、捜査はきわめて強引なやり方で、決して好かれるタイプの人間ではありません。しかし、最後は見事に事件を解決します。

主人公は、影を背負った人物で、そういう主人公の作品、鳴沢了みたいな刑事のファンもいるかもしれません。しかし、私はどうもそういう影を背負った刑事の物語は好きではない。ほかにも、不幸な過去を背負う刑事のシリーズとか読んだことがありましたが、私はやっぱり、普通の刑事の事件のほうが好きだったりする。ですから、この本はもっぱら主人公の人柄によって評価が左右されるタイプのもんではないかと思います。私は・・・あまりシリーズでは読みたくないなぁと思いました。

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次に私が読む本は、佐々木譲氏の著書「夜を急ぐ者よ」です。

佐々木氏の本は久々ですが、私は特に、道警シリーズの話は好きです。っていうか、この著者が書く刑事モノは大体好きなんです。だから、これから楽しみにしています。

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ついでに一緒に取り寄せた本が、やはり佐々木氏の著書「回廊封鎖」です。

今回2冊一度に取り寄せましたが、久々に佐々木氏にハマってみようかと思ったんです。勿論、2冊続けて読むとは限らないのですが、彼の本がストックにあると、何か安心します。

まだほかにも、取り寄せてまだ読み終わっていない本が数冊あるので、じっくり順番を考えて読んでいこうと思います。

「第II捜査官」購入

20160907_234333 ちょっと前に買った作品です。

安東能明氏の著書「第II捜査官」 安東氏の本はちょくちょく買うことがありますが、特に大好きな作家さんというわけじゃないんです。彼は別に、警察小説が得意というわけではなく、様々なミステリーの要素を取り入れた作風が特徴です。ですから、事件の背景にあるもの、主人公の職業がみんなバラバラで、推理小説全般を好きという人なら安東氏の作品を好んで読むという人もいるでしょう。しかし、私は純粋に警察小説が好きで、そこから遠ざかると、あまり読む気がなくなります。それでもたまにはいい作品があるんですけどね、同じく安東氏が書いた「復讐捜査線 通訳官エリザ」は、日系ブラジル人社会を背景にした作品できたが、どうも読みにくくて、私には珍しく、途中で読むのを投げ出したんです。ただ、たまに「いいな」と思える作品があるのも事実で、今回は興味深い内容だったので買ってみることにしました。元高校物理教師である刑事、神村五郎が実は恐るべき事件の解決能力を持つ人物で、警察署では署長につぐナンバー2の扱いを受けているのだとか。そんな人物が、一体どうやって事件を解決するのか、かなり興味深いと思いました。

今はまだ別のものを読んでいるので、この小説にたどり着くまでにしばし時間があります。ただ、早く読んでみたいですね。

「代理処罰」読破

20160907_234347嶋中潤氏の著書「代理処罰」を読み終えました。

この推理小説は、私にとっては全く新しいものでした。主人公の妻は日系ブラジル人で、夫婦には娘と息子がいます。ある日、妻はひき逃げ事件を起こし、ブラジルに逃走。その後1年の月日が流れるのですが、1年後、娘の誘拐事件が発生、犯人は身代金を母親に持ってこさせるように指示します。主人公は妻のケータイに何度も電話しましたが、電話に出ることはなく、行方知れずです。仕方なく、主人公はブラジルに渡り、妻を捜します。そこでまた次々と事件が起こる・・・とまあこんな感じです。

一つの誘拐事件で国をまたいだストーリーが繰り広げられ、けどあまりその点を強調しすぎず、話がコンパクトにまとまっていてよかったと思います。最後は一気に読破しました。意外な結末を迎えるのですが、ハッピーエンドで何より。ただ、最後はちょっとバタバタしていたかな・・・。

ちょっとあり得ない設定ではあります。身代金目的の誘拐で、ブラジルにいる人間をわざわざ指名してお金を運ばせようとする。そして、主人公は現地滞在時間ほぼ24時間というタイトなスケジュールで妻を探し出すのですが、そこでまた様々な事件が起こる。ちょっと様々な要素がてんこ盛り過ぎた感じもあります。

ただ、スピード感があり、読み手を楽しませるような作品ではありました。読んでよかったと思いますし、暫く嶋中氏の本も読んでみようかな、と思いました。

20160907_234321さて、次に私が選んだのは、堂場瞬一氏の著書「雪虫」です。

この「刑事・鳴沢了シリーズ」は、以前にも読んだことがあるようなのですが、この刑事のキャラの詳細を全く覚えていません。でも多分、楽しんで読んでいたような気がします。

今晩から読み始めます。ページを開くのが楽しみです。

「雪虫」など3冊購入

14102601_1221065877916812_1147505345428081844_n今回、本を3冊同時購入しました。私の本の購入方法の明確なルールとして、何故か一度に2冊まで、っていうのがありました。しかし、よく考えてみれば、何でそんなルール作ったんだろうって(^^;) だから、今回は思い切って3冊買うことにしました。

左から、姉小路祐氏の著書「監察特任刑事」 これは、姉小路氏の新シリーズとして出たばかりということらしいのですが、いきなり1円で買えたのでラッキー♪でした。

真ん中は、堂場瞬一氏の著書「雪虫」 堂場さんの作品に関して、私は半信半疑です。凄く面白いものもあれば、完全にハズレっていうこともあります。で、この「雪虫」っていうのは、私がかつて読んだことのある「鳴沢了シリーズ」の第一弾ということで、内容も信じていい、というか、楽しめると思いました。

一番右は、中山七里氏著書の「魔女は甦る」です。中山氏は・・・恐らく初めて読む著者なんじゃないかな?今回は、Amazonの注文履歴を注意深く見て、どのシリーズが面白かったか、どのシリーズをコンプリートしていなかったのか、調べたんです。ですから購入が重複していないし、私が楽しめるであろうものを厳選しました。姉小路氏と堂場氏の本は、多分大丈夫だと思います。中山氏の本は、初めてなので、あらすじだけ読んで、楽しめそうかどうか判断しました。ですから、まだ自分にとってもわからない。一体どんな作風なのか、気になります。

いずれにしても、全部楽しめるはずです。現在は「代理判決」を読んでいて、これもかなり面白そうなのですが、今日届いた3冊も面白そうです。どういう順番で読むかはわかりませんが、とにかく楽しみにしています。