「5人目の標的」読破

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佐伯泰英氏の著書「五人目の標的」を読み終えました。

なかなか面白かったです。警察に通訳として非常勤で勤務する日系女性のアンナと、はぐれ者刑事・根本のコンビが、あるカレンダーのモデルに採用された日本在住外国人女性連続殺人事件を解決するために動き出します。実はアンナ自身も勝手にモデルとして選ばれていたので、もしかしたらアンナも標的になるかもしれない。そして、物語はスリリングに、意外な方向に向かいます。

このシリーズは、最近時代モノばかり書いているらしい佐伯氏の、純警察小説です。私は以前「眠る絵」を読みましたが、その時は、元闘牛カメラマンとしての知識がふんだんに生かされた、スペインの壮大な物語でした。しかし、今回は南米、特にメキシコが大きく絡んでおり、スペイン語圏の人たちが次々に登場しますが、特にスペイン色が強いというわけでもありません。その分、すんなり入っていけると思いますけど、国際犯罪としては、あまりにまとまりすぎた内容だったような気がしないでもなかったです。私としては、充分に楽しんだのですが、「眠る絵」のようなインパクトには欠けたような気がします。

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で、次に読む予定にしているのは、笹本稜平氏の著書「フォックス・ストーン」です。最近私の読む本の傾向が少しずつ変わってきているのは自覚しています。もちろん、今野さんや堂場瞬一さんのような、コテコテの警察小説を書くような作家さんの著書も相変わらず好きです。しかし、今はまた、壮大なお話を読みたい気分です。というか、思っている以上に自分の本のストックがなくなってきていて・・・普段、一度に本を数冊取り寄せるのですが、今回はこの1冊しか買わなかったので、あとは1,2冊読んでいないものがあるだけです。ま、私の中ではこの本は新着本ですが、早々に読むのを開始しようと思っています。今晩、寝ながらの読書の時間が楽しみです。

「フォックス・ストーン」購入

20150418_084257久々に本を購入したような気がします。アマゾンの履歴によると、私が紙ベースの本を購入したのは2月27日が最後でした。だからといって、本を読むのをやめていたというわけでもなく、単に本を読む時間が殆どなかっただけなのですが・・・購入した本は、笹本稜平氏の「フォックス・ストーン」。私がよく読む著者の本です。つい最近まで読んでいたのが「眠る絵」で、そのあと久々に純粋な警察小説が読みたくなって、昨年取り寄せた堂場瞬一氏の著書「相剋」を読んだんです。最近忙しいと嘆いていたわりにはけっこういいペースで読み終えました。で、今はまた冒険サスペンス系に戻って、佐伯泰英氏の「五人目の標的―警視庁国際捜査班」を読んでいます。で、その次に何を読もうか考えたのですが、笹本氏の冒険サスペンスも素晴らしかったので、ならばまたそれでいこうかな、と。

「フォックス・ストーン」は、日本、アメリカ、アフリカを舞台にしていると紹介文に書いてあったので、これはワクワクするな、と思いました。最近はそういうのが無性に読みたくなります。日本と外国がどう関わって犯罪に発展していくのか、それがとても興味深いのです。

読むのを楽しみにしているのは勿論です。が、私は松本智津夫の三女が書いた本も忘れてはならない。本のストックは何気にあと3冊くらいあります。読むのを忘れていたものもあったので・・・次はどれを読む気分になるのかわかりませんが、とりあえずこの本は読んで後悔することはなさそうです。

「相剋」読破

20150414_160816堂場瞬一氏の著書「相剋」を読み終えました。

久々に純粋な警察小説にハマったと感じましたね。最近私が好きだったのは、国をまたいだ壮大なミステリーです。けど、元々は私は警察小説マニアだったので、一度ここに立ち返らないと落ち着かないというのがありました。そういう意味で、「相剋」は原点に立ち返るちょうどいい題材の物語でした。

警視庁失踪課というほぼ閑職とも呼ぶべき部署に配属されている刑事、高城賢吾。彼は幼い一人娘が失踪したという過去を抱えながら自虐的に生きてきましたが、失踪課の仕事をきっかけに仕事上では徐々にまたうまくいくようになっていて・・・それでも、娘を失ったという辛い記憶からは決して立ち直っていない。そんな彼が、高校入学を間近に控えた少女の失踪事件を担当し、それが株がらみの大事件に発展していきます。結局少女は失踪したのではなく、誘拐されていましたが、何が理由で人がいなくなるかなんて、実際に調べてみないとわからないものです。物語の始まりから終わりまで無理なく進んでいき、堂場さんらしい、凄く読みやすい小説に仕上がっていたと思います。またこの続きは読んでいきたいです。

20150414_160904さて、次に私が読もうと思っているのは、佐伯泰英氏の著書「五人目の標的」です。

こちらは、元闘牛カメラマンである佐伯氏の仲でも、警視庁職員を題材にした新しい分野です。佐伯氏の幅広さには圧倒されますが、こちらは日本で外国人女性が次々と殺害されるという事件を追うというストーリーです。結局国際派なサスペンスにまた戻ってしまったのですが、佐伯氏には暫く凝ってみたいというのはあったので、ちょうどいいでしょう。

前に、オウム真理教元教祖の松本智津夫死刑囚の三女、アーチャリーの本を読みたいなんて書いていましたが、今は何となく、自叙伝を読む気にはなれないです。ですが、またそういう気になることもあるかと思います。アーチャリーの物語は、長年オウム信者たちを見てきた私にとって本当に大切なものです。しかし今はまぁ、佐伯氏の本を読んで、楽しんでいようと思います。