今野敏氏の著書「アクティブ・メジャーズ」を読み終えました。
正直、期待していたほど内容盛りだくさんではありませんでした。ただ単に、とある新聞記者を殺したのは誰か?という話で、そこには公安絡みの事案が多く絡んでいるというだけです。要はその記者はロシアのスパイであり、そのスパイ行為に気付いた誰かが記者を抹殺した、というだけなのです。
ただここで面白いのは、公安警察というものをリアリスティックに描いているところ。公安警察官の中でもエリート中のエリートのみが抜擢されて研修を受けさせれられる「ゼロ」というところから帰ってきたばかりの警部補、倉島が初めて自らチームを組んでオペレーションをしていくのですが、自分のチームに加えるメンバーの選定の仕方とか、オペレーターの役割とか、そういうのが詳細に描かれているんです。そこは、感情のない世界です。でも、それがすんごく面白いんです。事件そのものはありふれているかもしれないけど、国家機密の漏えいに関わる大問題です。だからこそ、刑事警察がやるような目立った捜査ではなく、裏の裏に入り込んで慎重に事実を絞り出していくことが必要になります。人間は感情に左右される生き物ですから、感情を押し殺して動くのは本当に難しいし、駆け引きなんて私には無理無理!公安警察が何たるかをここで学ぶことができたことそのものが、私には面白かったです。勿論、本物の公安はまた違うのだと思いますが、国家の治安に関わることを扱う、諜報活動込みの公安警察には常々興味をそそられます。私は一度、公安の外事一課に本気で勤めてみたいと思っているし、諜報活動のノウハウをどこかで勉強できないかとわりと本気で思っています。
さて、私が次に読むことにしたのは、堂場瞬一氏の著書「蝕罪」です。
これは、昨日2ページくらい読みましたが、気付いたら寝てしまっていました。だから、内容は丸っきり覚えていません。今晩から本格的に読んでいく予定です。