「霧の塔の殺人」読破・今野敏作品購入

 

IMAG6649 やっと読み終わりました、大村友貴美氏の「霧の塔の殺人

地方都市の伝統行事などの話も盛り込みながら話が進みました。だから、最初はややっこしい小説だと思ったんです。私、地方文化について意外に知らないので。でも、途中からは一気に読めました。とても面白かったです。

コトの発端は、地元の有力者が頭部切断の状態で見つかったという事件。そこから第二の殺人や犯人の逃走やら、色いろと描かれているんですが、私は最後まで、頭部切断をすることの意味が掴めませんでした。普通、どんなに憎しみがある相手に対しても、せいぜい殺すくらいのことしかできないでしょう。殺すことができるならば、わざわざ頭部を切断する必要もない。そんなことを強いられたら、普通無理です。殺人犯によってはそれが可能であっても、今回二人犯人がいて、二人でそのような遺体処理をしたところには、若干の違和感がありました。犯罪心理学を勉強して、何となくそういうことをするのは猟奇殺人犯くらいなもんだと、刷り込まれているのかもしれません。

私は「成一」という、犯人の濡れ衣を着せられた男のことが一番心に残っていました。エリートであることを暗黙に強要され、また言葉でも強要されることの辛さ、人生の選択肢を親が勝手に用意していると思い込み、そこから必死で逃れようとしてもなかなかそうできない姿・・・共感できるところがありました。彼は結果的に両親を猟銃で殺してしまうのですが、その秘めたる衝動の本質を、私は少しでも理解できたのではないかと思います。

 

IMAG6645 さて、次に読もうと思っているのは、今野敏さんの著書「硝子の殺人者」です。

私は神南署安積班シリーズ、実は一冊も読んだことがなかったんです。安積警部補シリーズを一回も読まなかった理由のひとつめは、短編が多いということ、それともう一つは、テレビで「ハンチョウ」シリーズを全部見てしまったからです。テレビでは、安積警部補役を、佐々木蔵之介さんが演じています。そのシリーズを全て制覇したら、何となく小説でこのシリーズを読破しなくてもいい気になってしまっていましたが、長編のものもあると最近知ったので、読んでみようかな、と。今野敏ファンなら、安積警部補のことを一度は小説で読まなくてはという、義務感のようなものがありました。

今晩から読みますが、非常に楽しみにしています。

 

そうそう、今日、また新たに小説が届きました。

IMAG6643 大村さんの本「犯罪に向かない男」です。

大村作品は、上にある「霧の塔の殺人」が初めてで、これが2冊目です。「霧の塔・・・」を途中迄読んで、この作家さんの本は信頼できると思ったんです。好みの作家さんだなって思って。それに「犯罪に向かない男」が警視庁捜査一課の人らしいから、それだけでも何か意味ありげな感じがしました。ん?犯罪に向かない男=捜査一課の刑事、なのかな?表紙だけ見ていたらわからなくなってきた・・・( ̄∇ ̄;)=З まぁいいや。これは今野作品を読んでから、恐らく読むのでしょう。大村さんの作品には、今後もっと注目していきたいと思っています。