大村友貴美氏の著書「犯罪に向かない男」を読破しました。
大村氏の作品は、かつて「霧の塔の殺人」を読んだことがありました。あれも確かに面白かったのですが、地方文化に纏わる話でもあったので、それを理解するのが少し難しかったです。私は100%の東京人で、生まれも育ちも東京。私みたいな人間だと、地域に密着した文化がその地域でどれだけ大切な存在なのかを理解しにくいんです。それに比べ、今回の「犯罪に向かない男」は読みやすかった。大手企業に殺人事件が多発し、それを個性派刑事の田楽が解決していき、それとは別件で企業の秘書がかつて娘を引き逃げで事件で失ったその真相に迫っていきます。
全体が絶妙なバランスでできていました。今回は生命保険の算定の仕方が少しややこしかったですが、逆に勉強になったという感じ。命の価値、というものも今回大きなテーマであったと思います。
またこのような作品なら読んでもいいかな、と思います。私は純警察小説が好きですが、多少違った要素がからんでも大村氏の作風ならアリという気がしました。
そして、次に読むことにしたのは、コチラの本です。
安東能明氏の著書「潜行捜査 1対100」
大村氏の作品は、3月に買ってずっと読んでいなかったようですが、こちらは比較的最近買ったのではないかと思います。安東さんも私の中では常連さんの作家さんですが、とにかく私は推理小説ばかり読んでいて、どれが安東さんの作品だったかわからなくなっている・・・
何はともあれ、このタイトルを見て、自分が好きそうな内容だろう、と思いました。今晩から読みます。とても楽しみです。