「翳りゆく夏」読破

IMAG9596赤井三尋氏の著書「翳りゆく夏」を読破しました。

私にとって新しい感じの小説だったような気がします。以前に新聞社が舞台になった小説を読んだことがあって、それは正直あまり面白くありませんでした。謎解きはやはり警察組織がやったほうが断然面白いんです。警察組織内にあるあらゆる部署が連携するのが最高に面白い。鑑識や捜査一課、マル暴、そして公安などの組織がうごめいて、その中の駆け引きのようなものがまた見どころだったりします。新聞社が舞台だと、その手の面白さがなく、あくまで素人独自の捜査っぽく見えてしまう。勿論、記者さんたちも取材のプロだから、それなりの情報収集能力があるんですけど。で、前に読んだ新聞社の話は、その素人っぽさが丸出しな感じがマイナスでした。

今回の「翳りゆく夏」では物語が二重構造になっています。一つは、誘拐犯の娘を新聞社で雇うことの是非について、そしてもう一つは、その誘拐事件の真相に迫るということです。この二つの物語が絶妙にシンクロしていて、スリリングな展開にもなっていて、結末の意外性も興味深くて、全体的にまとまりのある作品になっていたと思います。赤井氏の作品、いいですね。今まで読んだことあったかしら?私、ちゃんと著者名まで覚えていることがないもので(^^;)引き続き注目していきたいと思いました。

そして、次は思いっきりベタな本を選んでみました。

IMAG9597東野圭吾氏の著書「マスカレード・ホテル」です。何故こんなベタな本を買ってしまったかがそもそもの謎ですね、私としても。ただ、東野さんの本は10年以上前からずっと読んできて、今ほどの人気作家ではなかった頃から天才的なものを感じていました。それから、東野さんが売れっ子になりすぎて、暫く敬遠していたんです。あまりトレンドに乗っかるタイプではないのでね。それに、東野さんの著書は、古本になってもなかなか大幅な値下げはしないんです。私はいつもアマゾンで1円の本から探しているような人間ですから、東野さんの本は高く感じる。

けど、たまには原点回帰でもいいのではないかと思いました。私にとって、推理小説好きのきっかけともなった作家さんだったような気がするんです。10年以上前に初めて読んだ東野圭吾作品が、「白夜行」です。この本は、6時間くらいぶっ続けで読んで本当に面白くて、こんな面白い小説今まで読んだことがない!と本気で思いました。

「マスカレード・ホテル」は、たまたま買った本です。で、「翳りゆく夏」のあとに何を読もうか考えるまでもなく、たまたま一番手近にあったから読むことにしました。これは、東野氏の新シリーズになっているようですね。既に結構読み進んでいますが、なかなか次の展開が読めません。そこがまた楽しみですね。今晩も引き続き読もうと思います。

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