「警視庁FC」読破

IMAG0304今野敏さんの著書「警視庁FC」を読み終えました。

正直・・・今野さんの作品の中で、今まで読んだ中で最もつまんなかったかも( ̄∇ ̄;)=З

映画の撮影現場を管理し、外からの侵入者に備えるような部署、まぁそんなところがあってよしとしましょう。物語は、地域交通課からこの部署に派遣され、交通課とFCという部署を兼任することになった巡査が事件に巻き込まれていくという展開になります。しかし、その巡査の周りの警察官の反応が、どう見てもわざとらしい。殺人事件が絡んだ映画撮影に挑んでいて、その捜査に乗り出そうとも、なかなかそうはいかない。全てが「あれ?普通の殺人小説と違う」という違和感の中で、いい加減に途中で私もこの撮影現場にはヤラセが仕組まれていることに気づきました。巡査もそのうち気づくんです。そして管理官や先輩刑事らに問いただします。「この現場で誰も死んでいませんね?」と。

しかし、実は撮影に入る直前に、プロデューサーが謎の失踪を遂げていました。途中からこの話は、失踪したプロデューサーが絡んでいる臭いがしてきました。つまり、やらせの殺人事件のドキュメンタリーが本物の殺人事件現場になってしまった。そこからは、本物の捜査が始まったはず・・・ですが・・・それもまた嘘。巡査に二重のトラップを仕掛け、見事に殺人事件で恐怖におののき真剣に捜査する巡査たちのリアルな素顔の映像が撮れた、というわけです。失踪したというプロデューサーが、全ての仕掛け人でした。その映画の主演女優も、事件に巻き込まれて怖い思いをしているという「演技」をしていたに過ぎない。全部が全部、フェイクだったという話です。

こういう展開、ホントにイヤなんですよ~~~、私は事件解決のプロセスの中にハラハラしたものを見出し、その感覚が好きでやみつきになって警察小説を読んでいるのですが、警察がドキュメンタリー映画の撮影に協力したっていう話なわけですから、そんなのつまんないに決まってますよ。全然事件なんて起きていなかったんですもん。そういう感じは好きじゃないし、そもそも途中で私もヤラセの事件であることに気づいてしまったし。最後に大どんでん返しがあるものと期待していたのに、最後まで本物の事件は起きませんでした。

もうこのシリーズは、二度と読まないと思います。

IMAG0307気を取り直して、次に私は佐伯泰英氏の著書「暗殺者の冬」を読んでいきたいと思います。やらせがある小説のほうがレアですから、こっちのほうがはるかに面白いと思います。ただ、この作家さんの本を読むのは初めてなので、私が読みこなせるレベルなのかどうかが心配です。私が例の「極点飛行」に誘発されて購入した、南米を舞台にしたサスペンスです。今日から本格的に読んでいくので、楽しみにしています。

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