非常にここに書くのがご無沙汰な気がします。
別に本を読んでいなかったわけではないんです。ただ、旅行に行ったり仕事がめちゃくちゃ忙しかったりして、普通に紙の文庫本を飲むペースが遅かったのは事実かな。寝る前には必ず読書をするのが今でも習慣ですが、最近はホントに1ページ読んだら寝落ちしてしまう日が殆どでした。
さて、佐伯泰英氏の著書「銀幕の女」を読み終えました。国際捜査班クゲマロシリーズの最後なんでしょうか。前作品では、ひとまず根本が上司の指示でアルゼンチンに1年ほど潜んでいたところまででした。今回は秘密裏に帰国し、事件を解決します。
ここまでくると、国際捜査班シリーズが始まった当初と最後の作品では、何か全体が変わってきちゃっているんですよね。このシリーズは、日本人の警察官とドイツ系アルゼンチン人の通訳・アンナが事件を解決していくというのが軸になっていたはずですが、いつの間にかアンナの存在は消えていました。「銀幕の女」で出てきたのは、クゲマロこと根本だけです。シリーズのコンセプトが変わってしまったのは腑に落ちないところですが、それでもこれはこれで読み応えがあったような気がします。実際にありえない話のような気がしますが・・・コカインに溺れたある女性が、ある政治家一家を壊滅させていくというのが物語の大筋です。その政治家一家の事件を解決すべく任命されたのが、クゲマロ。事件はまぁ無事に解決したといえますが、被疑者は死亡です。
結局、この作品で描きたかったのは何だったのだろうか?とふと思いました。まとまりのない、面白くない小説、というわけではないんです。ただ、何分コンセプトがずれたという違和感がありながら読んでいたので、事件が発生し、一応の収束を見たときに、「あ、終わっちゃったんだ」と何かあっけないものを感じました。それでも、私はこの作家さんが好きです。
次に読むことにしたのは、シリーズで購入した「探偵の探偵」です。これは、TVドラマでもうわかっちゃってるところが多いのですが、流石に4冊にもなっているからには、省かれたところも多いはず。その点を読みこなしていければと思います。
さらに、久々に新しい本を購入しました。懲りずに佐伯泰英氏の著書なんですよね(^^;) 今回は「野望の王国」です。最近日本史にスポットを当てた作品が多い佐伯氏ですが、スペインや南米を舞台にした本はまだまだあるようで、私としても、是非読破したいと思っています。この本を読むのも楽しみにしています。