佐伯泰英氏の著書「野望の王国」をやっと読み終えました。
これは、かなり読み応えのある小説で、さすが佐伯さん、と感激しました。けど、終わりだけちょっとキレが悪かったかな?これって続編はなかったと思うのですが。物語は、バルセロナの麻薬戦争を描いています。しかし、その戦争はカルテルが仕掛けたわけでもバルセロナのどこかの組織が手がけたわけでもなく、あるドイツ人と日本人が仕掛けたことでした。そうと知らずに踊らされる地元住人、それにカルテル。警察もうっすら第三者の影に気づいていくけど、なかなかその実態にたどり着きません。
物語は途中まで、バルセロナでの出来事とドイツ・ベルリンでの出来事に分散されています。ちょうどベルリンの壁が崩れた頃の話で、バルセロナでは五輪開催が決定していました。ベルリンで壁が崩壊したとき、秘密警察の連中は次々に摘発されたし、中にはアンチ秘密警察の組織もできました。ここでは、そのアンチ秘密警察が暗躍し、やがてバルセロナの事件と結びつけていきます。
結局バルセロナに自分たちの王国を築こうと画策したドイツ人と日本人の親友同士がバルセロナを壊滅状態に追い込み、バルセロナを勝手にスペインから分離独立させようとしたのですが、勿論その計画は失敗。しかし、結局犯人である彼らは最後まで逃げ切りました。そこが、気になるんです(^^;) いっときバルセロナの麻薬取締官に摘発されそうになり、無事に逃げおおせたのはよしとして、そこから再び復活しそうな気配を残して物語は終わりました。それって、じゃあ次はどうなるの?と。コレ本当に続編があるんじゃないかと疑い始め、これからそれを調べてみようと思っています。
次に私が読み始めたのが、同じく佐伯泰英氏の著書「ピカソ青の時代の殺人」 まぁそろそろ一度佐伯氏の本をお休みしようとして、別のものにしようと思っていました。しかし私がミスった!最近キンドル版で購入した本とストックで置いておいた文庫本が、同じだったんです( ̄∇ ̄;)=З これをやらかしたのは、実は初めてじゃありません。ためにこういうボケをします。ですが、どのみちそれで本のストックは切れてしまうことに気づいたので、昨日思い切って4冊発注しました。今度は、佐伯氏の本は混ぜずに、新しい作者のものも混ぜてみました。それらの到着は勿論楽しみなのですが、まずはじっくりこちらの本を読みたいと思います。