麻見和史氏の著書「ヴェサリウスの柩」を読み終えました。
これは、流石に麻見氏初期の作品だけあって・・・今までの中ではさほど面白くなかったかな?途中までは本当にテンポよく読んでいたんですよ。医療系ミステリーもまた興味のある分野なので、遺体に謎のメッセージが書かれたチューブが入っていた、なんていう医学的にありえないようなところからスタートして、興味が沸きました。でも、登場人物のキャラが全体的に弱かった気がする。全員にそれぞれキャラ設定があるんですが、それがうまく引き立っていないんです。<コイツ、何考えているんだろ?>とか<あいつ怪しいぞ>ってこちらがそそられるような人物が、一人もいなかった。それに、犯人も最後のほうで何となく予測がついて、実際にその通りでした。もう一人意外な人物が犯人と関わりがあったのですが、それは強引に結び付けすぎな気がして、かえって不自然だったような気がします。医療系ミステリーでは、もっと質の高いものを沢山書く人がいますから、それと比べて見劣りがしました。それでもまぁ、この人の小説は、機会があるごとに読んでいくと思います。警視庁シリーズは好きですから。
次に私が選んだ本は、五十嵐貴久氏の著書「リミット」です。私は昔、この人の「誘拐」っていうのを読んだことがあったんじゃないかと思うんです。何か、壮大な感じのやつ(^^;)。これ以上は思い出せませんが、面白かったというのは覚えていて・・・これも、ハズレではないと思います。期待しながら、今晩も読み続けようと思います。