「獄の棘」など購入

私は滅多に本屋さんで本を買いませんが、今日は2冊も新品の本を買ってしまいました。最近ストレスが溜まることが多かったので、これでも爆買いしたほうです。ぶらぶらと文庫のコーナーを見て回っていたら、私が読んだことのある本が幾つも見つかりましたね。でもどうせ買うなら、発行年月日が新しいものがいい。それで選んだのがまず窪田正孝クンが表紙になっている「獄の棘」 WOWOWでドラマ化されるとなっているので、よほど評判のよかった本なのか、或いはドラマ制作者を虜にするような何かがあったのかな、と思いました。刑務官が主人公の物語のようで、私としては久々の刑務官モノ小説です。

もう1冊、薬丸岳氏の著書「有罪」は、まぁ何か賞を獲ったらしいし、最近この人の本を面白いと思えるようになってきていたので、読んでみて損はないだろうと思いました。薬丸氏の本は、私が苦手な感じのストーリーやテイストのものもあるのですが、注意して選ぶと、そんなに変なものは選びません。これも期待できると思います。

一方、こちらの本は、私がオンラインで取り寄せた、いつもの古本です。2冊頼んだはずなのですが、そのうちの1冊が今日届いていました。笹本稜平氏の著書「南極風」です。久々に私は笹本氏の冒険小説を読むのですが、最近旅をしてきたばかりなので、この手のスケールの大きな、壮大で感動的、かつサスペンスフルな本は今が旬っていう気がしたんです。冒険小説系のミステリーだと、佐伯泰英氏の著書を読破していますが、ほかにもっといい「サスペンス」+「冒険モノ」の本はないものかと探しています。しかし、差し当たりはこれがあるので、読むのを楽しみにしています。

「逃走」読破

薬丸岳さんの著書「逃走」を読み終えました。物語の序盤から終盤まで、わかりやすく心にもすっと入ってきやすいタッチで描かれており、あっという間に読み終えたような気がします。

物語は、あるラーメン屋の店主を両親のいない兄妹の兄が殺したところから始まります。そのラーメン屋の店主には妹は面識がなく、何故兄が殺してしまったのか、温厚だった兄が何故人殺しをして逃げ回っているのかわからない。実はそこには彼らの生い立ちが深く関係していたのですが、それがわかるまで時間を要します。私にも全く予想のできない展開で、結末が予想できないまま読み進んだのですが、意外性もあり、ラストのところまで見ごたえがあって本当にいい作品だったと思います。薬丸さんのシリーズは今まであまり読んでこなかったし、純粋な警察小説が好きな私にとっては若干クセのある薬丸さんのタッチが若干苦手なところがありました。それでも、この本は読んでよかったと思っています。

さて、次に私が読むことにしたのは、佐々木譲氏の作品「憂いなき街」です。道警シリーズで私が知っているお馴染みのキャラクターが揃っています。既に読み始めていますが、このシリーズは最初から読んでいるので、すっと引き込まれています。引き続き今日も読みますね。

「所轄魂」読破

笹本稜平氏の著書「所轄魂」を読み終えました。

これはシリーズモノではなく、単作ですね。これは、警部補である父・葛木と、その息子でキャリア官僚の俊史が同じ帳場で捜査することになり、紆余曲折を経て真犯人に迫る物語です。結論からいうと、楽しかったです!捜査本部に詰めた本庁から出張ってきた鬼刑事、山岡との確執もリアルに描かれており、けど完全に山岡を悪者扱いしているわけでもない。猪突猛進で強引な捜査をする山岡と対立しながら、葛木父子は捜査本部がどうやったらまとまるのか模索していきます。最後の犯人逮捕の場面まで葛木父子及びその周りの刑事たちと、山岡ら本庁組とのソリは合わずに、山岡らは誤認逮捕で起訴してしまうのですが、葛木父子が最後まで諦めずに捜査をし、真犯人にまでたどり着きます。その道程の中でハラハラワクワクし、最後は一気に引き込まれていきました。最後真犯人は警察の追跡をかわそうとして結果、自殺しました。しかし物証から本人が本丸であったことは明らかで、その動機も物証から明らかになっていきます。

ただちょっとだけ残念だったのは、管理官である息子が父親にあまりに従順だったことかな・・・それではリアリティが出ない。家族っていうのは、時に激しくぶつかり合うもので、捜査方針について、もっと親子で喧嘩するくらいでよかったのではないかと思いますが、ここでは息子は父親を完全に信頼しきっており、警察内の良い先輩として立てることも忘れていません。こんなに出来のいい息子だと、ちょっと物足りないかな、と思いました。

さて、次に私が選んだ本は、薬丸岳さんの著書「逃走」です。既に読み始めて数日経っていますが、まだ全然進んでおりません。薬丸さんといえば、椎野桔平が主演でドラマ化された「刑事のまなざし」という作品が有名ですが、私は正直、ああいう作品は好きではない(^^;) もっと事件捜査が複雑なのが好きなんです。今のところ、この小説は存分に楽しめそうな予感がするので、更に読み進めていきたいと思います。

さてさて、また一冊本が届きました。今野敏さんの著書「海に消えた神々」です。今野さんの作品は、もう何度も何度も読んでいるので、そのセンスのよさは理解していますが、この作品は、山本周五郎賞を獲ったとかで、話題になったらしいですね。そんな本があるなんて、知らなかった・・・これは、来週旅行に出るので、そこに持っていってゆっくり読もうと思います。

「憂いなき街」購入

佐々木譲氏の著書「憂いなき街」を購入しましあt。

佐々木さんの書く本は大体好きで、特にこの札幌道警津久井警部のシリーズはどれもハズレなしで安心して読んでいられるものです。佐々木さんの作品は今まで何度も読んできましたが、それだけ読みやすく、私が入っていきやすい文体なんですよね。かなり楽しみにしています。

因みに、キンドルでは最近はた「猟奇殺人捜査班・藤堂比奈子」を読み始めました。私、間違えて一冊飛ばして読んでしまったようで、途中ところどころ「え!?」って思う箇所があったんです。あたかも過去に触れたことのあるような文章がけっこうあって、それで読み飛ばしていたことに気づきました。まぁ、気づくのに遅くて、半分以上読んでしまっていたのですが(^^;) それで、昨日今読んでいるやつの1作前のを慌てて買いました。こういうのって凄く苛々しますね。一度前の作品を読んでからまた今のやつに戻ってこようとしているので、前作を読んでいるうちに今読んでいるものに内容を忘れてしまう。結局2回読まないといけない箇所が沢山出てくるので、かなりのストレスですが、仕方ないです。頑張って前作を読破し、早く今の作品に戻ってこれるように頑張ります。

今年も色々と面白そうな本を見つけられそうで、わくわくです!!

「マインド」読破

20170101_153022ナント、僅か1日という短さで、今野敏さんの著書「マインド」を読み終えてしまいました。私は年末年始ということで、実家で年越しをしました。そのとき、ひたすら本を熟読していたんですよね。そして、最後にはもう、全部読まなくては眠れないところまで来てしまい、眠気を抑えながら読み終えました。

これは警視庁捜査一課の碓氷警部補シリーズ。人並みの普通の刑事なのですが、人の力を借りながらも着実に事件を解決していきます。今回は、前回の作品で初めて搭乗した、心理調査官・藤森紗枝という女性の力を借りながら、不可解な7つの事件に共通性を見出し、事件解決に導きます。藤森調査官の、等身大でちょっと劣等感もあるキャラというのは、読み手の心にもすっと入ってきやすい。だから、私は彼女に共感しながらも、一つ一つの謎解きに納得しながら進むことができたのです。そして、心理調査官の心の内を繊細に、かつリアルに描いているあたり、さすがは今野さんだな、と思いました。途中から本当に読むのが止まらなくなった傑作で、私は改めてこのシリーズに出会えてよかったな、と思いました。早く続編も出てほしいです。

20170101_153029次に私が読もうとしているのは、笹本稜平氏の著書「所轄魂」です。笹本さんも私にとってはお馴染みの作家さんで、笹本さんの作品もハズレが滅多にないから、安心して読めます。今晩から読みますけど、フツーに楽しめるってわかっているので、例によってワクワクしています。

「贖罪の奏鳴曲」読破

20161230_201629

中山七里さんの著書「贖罪の奏鳴曲」を読み終えました。正確には2,3日前には読み終えていたのですが、なかなかその感想を書く時間がありませんでした・・・・。

これ、面白かったです。主人公である弁護士の御子柴は、明らかにサイコパスの気質を備えていました。当然この中で起こった殺人も、彼がやったと思い込んだ。しかし、犯人は彼が弁護を担当した被告本人で、しかも被告弁護なわけですから、うっかり被告を世間に野放しにするところだったのです。そして、御子柴が少年時代に一家斬殺事件の加害者となって医療少年院に入院していた時の出来事がその後の彼を変えていくところが印象的でした。サイコパスが、意外な形で更生することもあるもんだ、と。本来サイコパスは何をやっても更生は望めないはずですが、ああ、これだったらアリなのかもしれないなぁ、と納得。そして、学歴のないサイコパスが弁護士になるという突拍子もないアイデアを、無理なくまとめていて素晴らしい作品だったのではないかと思います。

20161230_201658

さて、次に私が読もうとしているのは、ちょっといつもの作家さんに戻り、今野敏さんの著書「マインド」です。このシリーズは何度も読んでいるので、面白いことは間違いありません。今晩から読んでいきます。面白いとわかっているので、今からワクワクしています!!

「バタフライ」読破

20161213_230111

富樫倫太郎氏の著書「生活安全課0係 バタフライ」を読み終えました。ちょっと物足りなかったです。

物語は、空気の読めない勘違いキャリア刑事、小早川冬彦を主人公に複数起こり、それが同時進行で解決していくという形式。それは、今まで読んできたものもそうでした。しかし、今回は一つ一つの事件があまりに些細な感じがして・・・一つくらい大きな事件が絡んでいてもよかったと思うのですが、今回はどちらかというと、生活安全課0係のそれぞれの人間の生活や物語に迫ったエピソードが多かったんです。事件性が感じられるものが少なかったし、何分複数の出来事が同時進行で起こっているので、やはり一つ一つの内容が薄くなってしまう。今までこの連作を読んできて、内容を絶妙にまとめている富樫さんはスゴイ!!!って思っていたのですが、ここに来て、失速したような感じがしました。残念!次回作は、また事件らしい事件が起こって、それを軸にして複数の出来事が起こっていくような、前のスタイルが戻ってくればいいなと思います。

20161213_230144

私が次に選んだ本は、中山七里氏の著書「贖罪の奏鳴曲」です。中山氏の著書を読むのは、多分初めて。もちろん、あらすじを読んで面白そうだと思ったから購入してみたのです。いつも新しい本を開くと、最初は内容がわからないから手探りで面白いのかどうかを探っていくような感じなんです。その段階がめちゃくちゃ嫌い(^^;) 途中から自分の中でスピード感が出てきて、リズムに乗って一気に読んでしまうのですが、そこに至るまでが毎回かったるいんです。早くその時期を越えて、読み進んでいきたいです。

「陰の季節」読破

20161205_212321

横山秀夫氏の著書「陰の季節」を読み終えました。私ちゃんとあらすじ読んでいなかったのかなぁ・・・短編風の造りだったんですよ。私、短編嫌いなのに。しかし我慢して読むことにしました。D県警というところが舞台で、主に人事ネタに絡んだ事件が複数繰り広げられていきます。

警察小説というと、殺人やら強盗、誘拐などを扱うことが多いので、この人事ネタに絡んだ事件性のある事柄が次々に起きる作風は初めてでした。それだけに新鮮だったし、横山氏の警察というものの見かたが非常に多岐にわたるものだということを実感させられました。そういう意味で、新しい視点の、かなり面白い作品だったのではないかと思います。

ただ、やっぱり私は短編を読んだだけでは満足感は得られず、全てがあっという間に過ぎ去ったというか、一つ一つの事件が全然頭の中に入らず、ただ通過していくだけのような感じがしました。これは単に好みの問題なのでしょうね。

20161205_212402

で、次に私が選んだのは、富樫倫太郎氏の著書「バタフライ」です。最近ハマっている生活安全課0係モノです。これなら、間違いなく長編ですから、ここは確実に楽しめるものを読みたいと思いました。今晩から読んでいきます。

「スワン」「バタフライ」購入

20161202_072451またまた本を購入しました。

左が、富樫倫太郎氏の著書「バタフライ」です。これは、空気の読めない、けど捜査能力抜群の刑事、冬彦が主人公の小説第3弾です。このシリーズは楽しんで読めると確信しています。実は第4弾も出ていてそれも一緒に買おうかと思ったのですが、今回は違う作家さんの本も読んでみたいと思ってやめました。

それで選んだのが、吉川英梨氏の著書「スワン」です。実はこのシリーズ、女性秘匿捜査官・原真希シリーズというのですが、前にも1冊読んだことがあるのを思い出しました。あのとき、わりといい感触を持っていたのに、何故かその続きを読んでいなかった。というわけで、原真希シリーズ第2弾を久々に読んでみようと思いました。因みに、キンドルでは同じ吉川さんの別の著書も買っており、明日から読んでいくつもりです。

さぁ、最近また本を読むペースが上がってきました。どれから読みましょう!?次の一冊を選ぶ瞬間が、いつもワクワクします。

「ヘッドゲーム」読破

20161128_152356富樫倫太郎氏の著書「ヘッドゲーム」を読み終えました。これはとてもよかったです。やっぱり富樫さんはスゴイ作家さんだと思います。

空気が読めず、明らかに発達障害を抱える主人公・冬彦が次々に事件を解決していく物語の第二弾。ここでは、同じ高校の女子生徒が次々に自殺する謎に迫ります。誰が見ても明らかに自殺だし、自ら彼女たちが飛び降りるところを見た人も多い。しかし、何故同じ学校でばかり自殺が起きるのか?冬彦とその相棒は疑問を持ち、学校に乗り込んで捜査を開始します。そこに危険ドラッグの臭いがしてくるのですが、それだけで自殺と断定し、ドラッグ提供者を摘発することはできない。彼女たちをマインドコントロールして自殺させたとしても、それは立件しにくいことです。ですから、結局最後まで犯人を逮捕できないんです。

それでは、エンディングはどうなっているのか?このような状況で、富樫さんはエンディングを見事に書き上げています。結局同じ高校の女子生徒に瞬間催眠術をかける能力があることを突き止めるのですが、それでは自殺教唆すら立件できません。それでも、その女性生徒に恨みを抱いた元同級生が顔面に塩酸をかけ、犯人の女子生徒の顔を奪ってしまい、目も失明するらしい、ということでした。なるほど、これ以上事件を起こさせないようなエンディングで見事にまとめたわけですね。強引に殺人教唆を立件するとか、そういうのだと違和感が間違いなく残るので、物語の着地点を全く違ったものにしたわけです。なんとも見事!終わりよければ全て良し、ですから、この本を読めて満足しています。

20161128_152442さて、次に私が選んだ本は、横山秀夫氏の著書「陰の季節」です。横山氏の著書を読むのは本当に久々ですが、この文庫本は薄いので、すぐに読み終わるでしょう。今晩から読みますが、楽しみにしています。